モニター越しの、そこにいるあなたへ。
2012.07.27 Fri
まだまだ夏コミ用原稿中なのですが、息抜きに原稿の途中経過です。
こちらはキャラクターの部分はほぼ見えていますが、まだ製作途中の切り絵原画ですね。
もちろん全ての線がつながっているのでこうして簡単に持ち上げられるのですが、これを知人に見せたら
「近くで見てもどこでどうやって繋がっているのかわからない、繋がってないように見える」
と言われました。
実際切った後で見ると、私もそう思います。w
今日の日中は、日差しはとても強かったのですが、その印象に反して、室内はやたらと蒼い影が落ちる日でした。
これは夏の日差しの強い日に起こりやすい現象の気がします。
切り絵を持ち上げる瞬間、線全体から発生するあの蒼色の影は本当に美しいと思います。
この影は原画にしか出せないものだと思います。
その瞬間を写真に納めるのは難しいので、簡単な影の写真になってしまっていますね;
影の青色はわかりますが、やはり違うものになってしまいました。
下書きはこんな感じです。
私はこれ以上、下書きに影付けをしたりは一切せず、このまま切り絵にしています。
フリルの細部なんかも、これ以上描き込みません。
全ての線と影は切り絵にする時に下書きなしで決めています。
この絵で言えばぱっと見てすぐにわかりやすいのは、藍のスカートと尻尾は、切り絵と下書きで全然違いますね。
左腕の内側の影も完全にアドリブ線です。
この線が全て、即興で作られている線です。
即興で描いている、というと手抜きに感じられるかもしれませんが、私は仮に影の下書きを描いてもそれを全く修正しないので、一回で切ってしまった方が直感的に活きた線が切れますし、早いのです。
自分で原画を描いているなら尚更、そこに何の鉛筆の線も無くても、影の境界は私の目には見えていますからね。
それでは、引き続き切り絵を完成させてきます!